0076 青魚のご三家
ブリ、カンパチ、ヒラマサを青魚の御三家というそうです。
背中の青い大型の食用魚だからでしょうか。
この中でも最上位に位置するのが平政。味、価格とも最高で今が旬です。
磯釣りをする人には、憧れの獲物でしょう。
ほとんどが天然ものだそうですが、近年養殖も少ないながら試みられているようです。
この冬長崎に旅行したら、土地ではひらすと呼んでいました。
勘八は、料亭向け高級魚だったのが、養殖のお陰ですっかりおなじみになりました。
ずんぐりしたブリやヒラマサに比べて、扁平なので見た目でも区別が付きます。
さて、鰤ですが寒ブリというくらいで、冬が旬です。
ブリを題材にしたエッセイがありました。
参考文献と写真出典は以下の通りです。
(1)地魚大全 野村祐三 東京書籍(ブリ)
(2)スーパーで買える魚図鑑 日本文芸社(ヒラマサ、カンパチ)
写真は上から御三家の順番です。
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「鰤」
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最近でこそ、小料理屋や居酒屋でもメニューにあるようだが、かつてはぶりカマの塩焼きなぞは、お店で出すものではなかった。
家庭料理で、スーパーではアラとして、一山いくらの扱いだった。カマとは首のすぐ後ろ、エラぶたのふちである。
料理というほどのものではなく、洗って余分な部分を切り去り、塩をふって焼くだけ。
これがすこぶる旨い。真鯛のあら炊きとともに、私の得意メニューだ。
ただし半分は骨で食べられない。魚好きの我が家は、塩鮭でも頭から先に売れる。
肉でも魚でも、骨のそばは旨い、という。肉料理でもスペアリブなどがいい例だ。
鰤は日本中で取れるが、寒ブリというように寒い季節が美味しい。
出世魚といって、大きくなるにつれて名前が変わる。
昔から縁起のよい魚とされ、お祝い事によく使われる。
関東ではワカシ、イナダ、ワラサ、ブリとなり、関西ではツバス、ハマチ、メジロ、ブリと呼ぶ。大きいものは1mを超えるが、90cmを超えるとブリになるらしい。
お刺身はもとより、煮ても焼いても旨い魚で、アラと大根を炊きこんだ、ぶり大根などという家庭料理の傑作もある。
また、富山地方には巻きブリという逸品がある。
これは塩漬けにしたブリの切り身をわらで巻いて保存食品としたもので、高価だがお土産に最適だ。そのままスライスして食べるが、魚のチーズのようで、酒の肴にはぴったりだ。
水族館キチガイの私だが、泳いでいる鰤と平政は、いまだに区別できない。
勘八はいくらか平たいので、どうにか見分けられるが、お刺身にしたらまず判らない。
どれもアジ科の大型魚である。どうしてなのか、このうち平政だけは養殖ができない。
今年何度目かの忘年会が都内であり、上司とともに出席した。出版社の主催で、ヘリコプター業界の集まりであったが、会場で大きな2匹の鰤が目を引いた。
今朝富山の氷見漁港に揚がったものだという。
寄贈者の紹介があって、すぐに姿作りで供された。
最近は魚もブランド化で、関サバや城下カレイが有名だが、ブリはこの氷見産が特に旨
いとされている。
脂の乗ったぶりのお刺身は、会場の口の奢った参加者をうならせた。
よく「角が立つ」といって、あまりよいイメージではないが、角が立たっていなければならないものがある。
和食の代表お刺身で、引き立てでないといけない。プロは刺身を引くという。
味が変わるわけではないが、時間がたって、てれんとした刺身は、見た目に不味そうだ。
新鮮で切りたての氷見の寒ぶりは、海の恵みを改めて感じる美味しさであった。
(了)
(2006.12.24)
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