0041 トリスを飲んでハワイへ行こう!!
サントリーのDMを見ていたら、新しいオールドのCMがありました。これは秀逸です。年頃の一人娘を持った親父の、複雑な心情がにじみ出ています。
コマーシャルソングが変わらないのも、嬉しくなりました。
CMに関する、懐かしいエッセイをご紹介しましょう。
先日訪れた、スパリゾート・ハワイアンズで「トリスを飲んでハワイへ行こう」のポスターを見つけました。
アンクル・トリスのイラストは、あるHPから拝借しました。
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「アンクル・トリス」
「よぅ、しばらく」
バーの扉をグィッと開けて一人の初老の男が入ってくる。
「フン、何さ、今ごろ不意に帰ってきて・・・」
カウンターの中にいた小粋なマダムが、すねてつぶやくのだが口元がほころんで、その眼は嬉しさを隠しきれない。
「いつもの・・・ね」
「・・・・・・・・」
帽子とコートをハンガーにかけて、止まり木についた男の前にグラスが置かれ、新しいボトルからウィスキーが注がれる。
トクトクトクという音が心地よい。
クィッとグラスを空けた男の口元まで、見る間にピンクに染まる。二杯目を空けると目のふちまで染まり、ピンク色はその濃さを増していく・・・。
最近また見られるようになった、トリス・ウィスキーのテレビ・コマーシャルである。
この傑作アニメの作者は柳原良平氏。自称船キチガイの売れっ子で、コピーライターの山口瞳氏と組んで、かつては広告上手で知られたサントリーの宣伝マンだった。
「美味い!安い!トリス!」とか「トリスを飲んでハワイに行こう」などの名コピーは山口氏の作品で、当時の世相を反映していて面白い。東京オリンピックのあったころである。
日本中でトリス・バーが全盛であったころ、銀座の真中にこのアンクル・トリスの巨大なネオンが輝いていたものである。
懐かしくなって、私は久方ぶりにトリスを買い込んだ。
こんな味のあるテレビ・コマーシャルが、最近ではめっきり少なくなった。
とにかく印象付ければ目的は達する、とばかりに単純に商品名を繰り返すものが多い。お笑い系のドタバタが特にいけない。これでもか、とばかり大音響で聞かされる。高額な費用をかけているのだから、もう少し知恵があってもよさそうなものなのに・・・。
最近のコマーシャルのつまらなさに愛想をつかして、ついNHKにまわしてしまう。特に好きという訳ではないのだが・・・。
(了)
課題‐1「つまらん!」 (900字) 2003.07.27
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